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一部の人からラジオくんと呼ばれています。

都城市立図書館がリニューアル。公共図書館とは思えない空間。

4月28日にオープンしたばかりの都城市立図書館に行ってきました。

この図書館は、もともと都城市中心市街地にあった百貨店跡地(都城大丸センターモール)を活用する形で作られた、いわゆるリノベーションだそうです。

図書館のほか、会議室やキッチン、保健センター、子育て支援のスペースやイベント広場などの公共施設が複合的に整備された、市街地の中核施設になっています。

 

いい意味で公共図書館らしからぬ、素晴らしい空間になっていました。

 

外観。洗練されたデザインが目を引きます。「mallmall(まるまる)」がこの施設全体の愛称です。

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エントランスのサインもおしゃれです。

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中央部分の吹き抜けがとても開放的。階段下はステージのようになっていて、トークショーなどのイベントが行われるようです。

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いま、館内でどのようなイベントや企画展が行われているのか、を一覧できるマップがありました。

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館内にはギャラリーも。

「みやこのじょう つながり発酵展」という企画を開催中でした。

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ギャラリー横には、「Mall Market」というカフェが。

ランチを頂きました。食材も、コーヒーもコーヒーカップも地元のものだとか。

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ランチを楽しみつつ読んだのは、タブロイド新聞形式になっている新・都城市立図書館のパンフレット。(PDFでも公開されています。)

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図書館の蔵書は約30万冊、うち14万冊が開架です。まだ書棚には空いているところも。旧図書館からの引越し作業を昨年秋から行なってきたそうです。これからどんな本で埋まっていくのでしょう。

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一般的な蔵書検索システムなども当然あるのですが(カッコイイ)

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1階にあるインデックスコーナー。QRコードのついたキーワードがスタンプになって並んでいて、紙に押して館内の検索用端末に持っていき読み込ませると、キーワードに関連した蔵書が検索できる仕組みです。自分のスマホで読んでも検索できました。これからキーワード自体も増えるみたいです。

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館内はバリアフリーであるだけでなく、点字図書や対面朗読・録音などに対応してもらえるブースも。とてもユニバーサルな作りです。

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録音用マイクはRODEでした。色からするとNT-1かな?(職業病)
音声ボランティアさんも募集されています。

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雑誌コーナー。最新刊の雑誌が読めます。

試験的にだそうですが、フタ付きの飲み物なら持ち込みがOKになっているので、コーヒーなどを持ってくつろいでいる方々の姿が多く見られます。

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飲み物だけでなく、食べ物も持ち込んでOKな「おべんとうコーナー」もあります。

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「こどものほん」コーナー。

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隣には、キッズスペースや授乳室もありました。

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紙コップ?を使った遊びが行われていました。このスペースは仕切られているので、多少声を出して遊んでいても気になりません。

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逆に静かに集中したい、という人には、その名も「静かな部屋」があります。

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館内には500席以上あるのですが、それぞれ空間の感じや椅子、環境が異なり、思い思いの場所で楽しむことが出来ます。Wi-Fiもあるし、席によっては電源も。スマホの充電しながら勉強してたり、読書している若者の姿もたくさん。

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 「ティーンズ優先のスペース」という場所も。児童書はたいてい分けられているけれど、ティーンズという分け方は図書館では珍しいんじゃないでしょうか。ここに通ってくる若者たちから何かが生まれそうな予感がします。

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プロジェクトスタジオ。

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国際交流エリア。都城市と友好都市を結んでいるウランバートル(モンゴル)と重慶(中国)に関する展示も。

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地方の公共図書館ならでは。行政資料、地域資料コーナー。

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館内の展示や本の陳列に使われているこの木製の箱、都城製の「つみ木ばこ」といって販売もされるんだとか。

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簡易製本ができるブックマシーンも。

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設備の充実だけでなく、空間・家具・サイン等のデザインや併設施設など図書館としての居心地の良さや機能は十分すぎるほど整っているのですが、それ以上に「わくわく」させてくれるものがある図書館でした。というか、いわゆる既存の公共図書館のイメージからはだいぶ飛び抜けた何か、になっていた気がします。

 

オープンしたばかりですが、置いてあったノートには5日間連続で通ってきています、という書き込みも。気持ちはわかるなあ。

 

なにか必要があって利用する、というよりも、この図書館を目的地に訪ねてみたくなる場所です。1日ここでゆっくり過ごすというのは、とても豊かな時間じゃないでしょうか。

 

ちなみに、自分のように遠方からやってきた人は、貸出サービスを受けるための利用カードを作ることができません。都城市に在住、在勤、在学の方か、または近隣市町(三股町高原町曽於市志布志市)在住の方が対象となっています。


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【2018.06.17追記】

5月末付で、ルールが改訂されています。

「日本国内に居住されている方で、本人確認書類(運転免許証・健康保険証・学生証など)をお持ちの方」

が利用者カードを作れるようになりました!

 http://mallmall.info/news.html?no=7

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市立図書館なので当然なのですが、逆に市民でも無い自分からすると、この空間を利用するのに無料で使わせてもらうのは、都城市に申し訳ないような気すらします。

むしろ、入館料があれば払って気持ちよく使いたい。・・・のですが、図書館法17条で公共図書館は入場料を徴収してはいけないことになっているのです。ならば、たとえば都城市ふるさと納税した人にだけ地域制限を外して利用カードを発行するとか、できませんかね。どうでしょう。

図書館法:文部科学省

 

 この図書館があるのはかつて百貨店「都城大丸」があった場所。

 

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図書館を中心に、いくつかの公共施設が整備されています。

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立体駐車場が併設されていて、施設利用者は3時間無料(2施設利用で6時間無料)。

 

図書館のとなりの建物はこんな感じ。

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まちなかキッチン。料理教室なども企画されているようす。

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施設をつなぐ通路部分は、イベントスペースになっています。オープン記念イベントが行われていました。

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人口減少、市街地の衰退、高齢化。日本全国どこの街も等しく抱えている問題ではあります。そんな時代のまちづくりとして、教育・文化施設に思い切った投資をするというのは、特に短期的な成果を求めるとすると大変チャレンジングなことにも思えます。

 

併設された施設を見ると、子育てや市民活動、料理、創業支援など「なにか新しいものを生み出す」ことに力点を置いているようにも見えます。図書館としても、図書館が何かサービスを一方的に提供するというよりも、この図書館を利用するまちの人々の関わりによって、ここから生み出されるものがまちに還元されていゆく、そんな場を目指しているような気もしました。

 

施設のウェブサイトに掲載されている、前館長から現館長へのメッセージにも

「図書館は成長する有機体」という考え方は、“まちづくり”と とてもよく似ています。”という言葉が出てきます。

 

自分は車で1時間ほどのところですが、ときどきは通って行きたくなる場所。そんな人も多いんじゃないかな。目当ての本を読みたいだけなら、いまどきAmazonkindleもあれば地元図書館でも取り寄せてくれたりします。だけど、ここで過ごしたい、と思わせてくれる場所はなかなかないですよね。

 

近隣に民間のテナント出店の予定もあるそうです。この拠点を活かし、都城のまちがどのように変わってゆくのか、ちょっと長い目で追いかけていきたいと思いました。こういうのも、関係人口って呼んでもらえるのでしょうか。

 

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mall mall ウェブサイト

 

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気がついたら図書館の写真を100枚以上撮っていました。

(館内の写真撮影は許可が必要です。本記事中の写真で人が写っている部分についてはマスク処理をしています。)